資産運用

アクティブファンドってお得?

人生100年、資産倍増計画など世間で騒がれている中、投資信託を始めた人、始めようとしている人は
いろいろな専門用語に翻弄されているのではないでしょうか。
銀行窓口や証券会社での説明を受けてもベンチマーク、インデックスファンド、アクティブファンド、トピックス・・
なんのことかちんぷんかんぷん・・・・「あまもういやや~~」ってなる方もいるでしょう。
今回は、投資信託を始める上でまず必要な用語の理解、考え方の説明をします。

投資信託とは?

まず改めて投資信託についておさらいしておきましょう。

投資信託とは株式、国債、社債、不動産などといった金融商品を投資信託の商品コンコンセプトに沿って金融商品を組み合わせて「ファンド」という呼び方で提供している金融商品です。
たとえば、「国内株式ファンド」であれば国内企業の株式に投資をして運用するということです。
さらに単一の企業に投資するのではなく、複数の企業に投資します。
よっておのずと投資のセオリー「分散」ができます。
自分で個別銘柄を指定して買うより一括で買えるので手間がかからずに済みます。
その分手間賃として「信託報酬」が必要になりますが、投資のプロがうまいこと運用してくれる
ということを考えると決して高いものではないです。
筆者もつみたてNISAやiDecoで投資信託を購入して資産形成を進めているところです。
投資信託は基本的に「ベンチマーク」に沿った運用成績が出るように運用されます。

ベンチマークとは?

投資信託の中で言うベンチマークとは投資成績の「指標」や「目標」と理解してください。
金融商品は経済成長に沿ってその金銭的価値が上がります。
目にしたら「あ!聞いたことがある!」とかあるのではないでしょうか?

日経平均株価(日経225)
東証株価指数(TOPIX)

これがベンチマークです。ほかにもありますがこの日経平均株価や東証株価指数は日本株式市場の指数なのでざっくりは「日本の経済成長」に左右されます。
※正確にはこの指標を出すにあたって対象としている株式銘柄があるがここでは説明を割愛
株式市場はもちろん日本だけではありません。

S&P500
おそらく投資信託商品の中ではよく目にするものでしょう。
経済大国アメリカの代表的な経済指標です。
筆者もこの指標に沿ったインデックスファンドを購入してますが、初めて購入したきっかけは「SBI証券で一番売れてるファンド」という非常に危なっかしい買い方をしました。

実際は全然買って損はないものなのでよかったものなので人気が高いだけはあるってところですね。
ファンドはこういった指標に対して運用成績を出していくことを目指していくものが多くあります。

インデックスファンドの特徴

インデックスファンドまたはパッシブファンドとは、先に挙げたベンチマークの成長と
「同様の成長」を目指します。
日経平均株価に沿ったインデックスファンドであれば、
日経系平均株価が成長すれば投資信託の運用成績も成長・・・といった形です。
マラソンに例えると4時間で完走できるペースメーカーの人と4時間での完走を目指して
一緒に走るようなイメージです。

アクティブファンドの特徴

アクティブファンドとは、先に挙げたベンチマークの成長を
「超えるの成長」を目指します。
日経平均株価に沿ったアクティブファンドであれば、
日経系平均株価が成長に対して投資信託の運用成績はそれよりも成長・・・といった形です。
マラソンに例えると4時間で完走できるペースメーカーの人より速く走って3.5時間での完走を目指して走るようなイメージです。

インデックスファンドとアクティブファンドの比較

一見アクティブファンドのほうがお得と感じる方のほうが多いでしょう。
かくいう筆者もどちらを選ぶか非常に迷った経験があります。
まずインデックスファンドとアクティブファンドの違いは
「信託報酬」の価格です。
2023年5月現在、基本的にアクティブファンドのほうが信託報酬は高いです。
信託報酬は投資のプロにお任せする分の手数料ってところなのですが、
アクティブファンドは指標を上回るために手間暇かける必要がある分手数料がかかるという特徴を持ってます。
また強気な運用を目指す分リスクがインデックスファンドに比べ高いです。
また長期で見たときの運用成績の差については下記の金融庁のレポートに非常に参考になる内容があります。

資産運⽤業⾼度化プログレスレポート 2022(金融庁)

8Pや14Pにですが、ざっくりこう書かれてます。
一部運用成績がよいアクティブファンドもあるけど、
ほとんどのアクティブファンドがインデックスファンドより成績よくないですよね。
といった内容です。成績が良いアクティブファンドを選別するのはなかなか難しそうです。

まとめ

今回はインデックスファンドとアクティブファンドの比較をしてきました。
「長期」「分散」「積立」という観点で選ぶとしたら
筆者個人としては圧倒的にインデックスファンドをお勧めします。
もちろんベストというわけではありません。
ひとつの切り口のベターです。
資産形成の目標、目的、期間によって手段は異なってきます。
パーソナルファイナンスという言葉があるように
個人の事情によりそった資産形成そしてその先にある自己形成の
お手伝いをするのが私たちファイナンシャルプランナーのお仕事なのでしょう。
それでは、よりよい将来を目指して今日も一日がんばりましょう!